1970年4月13日。
Apollo 13の飛行は、事故の直前まで大きな危機を感じさせるものではなかった。
ジム・ラヴェル、ジャック・スワイガート、フレッド・ヘイズの3人は、月へ向かう宇宙船からテレビ中継を行った。その後は、Mission Controlから指示された機器点検やタンク内の攪拌など、通常の作業へ戻っていた。
そして、打ち上げから55時間54分53秒ごろ。
宇宙船内部に、鈍い衝撃音が響いた。
警報灯が点灯し、電圧が低下する。コンピューターが再起動し、燃料電池に異常が現れ、酸素タンクの計器は理解しにくい値を示し始めた。
それでも、この瞬間には宇宙飛行士もHoustonの管制官も、宇宙船の後方で何が起きたのかをまだ知らない。
55時間55分20秒。
ジャック・スワイガートが地上へ報告した。
「Okay, Houston, we’ve had a problem here.」
後にApollo 13を象徴する言葉となる通信だった。
しかし本当に深刻だったのは、この台詞ではない。
その後の数分間で、NASAはApollo 13が生命維持と発電に必要な酸素を失いつつあることに気づいていく。
月面着陸ミッションが「3人を地球へ帰すミッション」へ変わった夜を、NASAに残された時刻記録から追う。
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アポロ13号特集|全10回
- 第1回 アポロ13号とは?|月面着陸から「生還ミッション」へ変わった6日間
- 第2回 アポロ13号は何をするはずだったのか|3人の乗員とフラ・マウロ月面着陸計画
- 第3回 「Houston, we’ve had a problem」|アポロ13号で酸素タンクが爆発した夜【現在の記事】
- 第4回 なぜアポロ13号の酸素タンクは爆発したのか|地上試験から事故までを追う
- 第5回 月着陸船Aquariusはどう「救命艇」になったのか|壊れたOdysseyからの脱出
- 第6回 電力・水・CO2をどう切り詰めたのか|アポロ13号を生かした即席の生命維持策
- 第7回 アポロ13号はどう地球へ戻ったのか|月を回る自由帰還軌道とエンジン噴射
- 第8回 停止していたOdysseyを再起動せよ|アポロ13号、再突入から太平洋着水まで
- 第9回 アポロ13号事故は何を変えたのか|事故調査委員会の結論と酸素タンク再設計
- 第10回 映画『アポロ13』はどこまで実話なのか|人物・台詞・Mission Controlを史実と比較
事故の直前、Apollo 13では何をしていたのか
飛行3日目のApollo 13では、事故の直前まで通常の作業が続いていた。
ラヴェル、スワイガート、ヘイズは約49分間のテレビ中継を終えたばかりだった。
月着陸船Aquariusや司令船Odysseyの内部を紹介し、月へ向かう飛行の様子を地上へ伝えていた。
中継が終わると、Mission Controlは乗員へいくつかの通常作業を指示した。
その一つが、サービスモジュールにある極低温酸素・水素タンクの攪拌だった。
Apollo宇宙船では酸素と水素を極低温の液体としてタンクに保存している。無重力環境では内部の液体と気体の状態が均一にならず、量を測るセンサーの値が正確でなくなることがある。
そこでタンク内部のファンを回し、内容物を攪拌して計器の読みを安定させる。
特殊な緊急操作ではない。
通常運用の一部だった。
ところが、この操作の直後から計器に異常が現れ始める。
55:52:58|Mission Controlが「タンクを攪拌して」と指示する
NASAの事故詳細時系列では、打ち上げから55時間52分58秒。
HoustonのCapCom、ジャック・ラウスマがApollo 13へ連絡した。
いくつかの作業指示とともに、極低温タンクを攪拌するよう乗員へ伝える。
スワイガートは指示を受け、酸素タンクと水素タンクのファンを作動させる操作に入った。
55時間53分18秒、酸素タンク1番のファンが作動。
その約2秒後には、酸素タンク2番のファンも作動した。
このころからNASAのテレメトリには、後から見れば異常の始まりと分かる変化が記録されている。
酸素タンク2番の圧力変動、電気系統の瞬間的な変動、燃料電池電流の変化。
しかし、その場でこれらが一つの重大事故へつながっていると判断することはできなかった。
55:54:30|酸素タンク2番の値がおかしくなる
ファン作動から約1分後。
酸素タンク2番の計器値は、さらに不自然な挙動を示していた。
NASAの詳細記録では55時間54分30秒、タンク2番の量を示す計器が一時的に大きく変化する。
続いて温度も上昇し始めた。
酸素タンクから3基の燃料電池へ送られる酸素流量も低下していく。
そして55時間54分51秒ごろには、酸素量センサーの値が測定範囲を超え、その後急速に低下している。
この時点でも、乗員が見ているのは計器の異常である。
サービスモジュール内部の酸素タンクは、司令船の窓から直接見ることができない。
何が起きているのかは、限られたセンサーと宇宙船の反応から推測するしかなかった。
55:54:53|機体に衝撃が走った
事故時系列の決定的な変化は、打ち上げから55時間54分53秒付近に集中している。
宇宙船の加速度センサーが突然大きな動きを記録し、姿勢制御系にも変化が現れた。
酸素タンク1番の圧力も低下。
電気系統ではMain Bus Bの低電圧警報が作動した。
乗員側では、宇宙船全体に響くような大きな音と振動を感じていた。
このときラヴェルとスワイガートは司令船Odysseyにおり、ヘイズは月着陸船Aquarius側にいた。
3人とも異常を感じた。
ただし、NASAの事故調査によって「酸素タンク2番が事故の中心だった」と特定されるのは後の話である。
その瞬間のApollo 13から見えていたのは、複数の警報と計器異常だけだった。
「Houston, we’ve had a problem here」
55時間55分20秒。
スワイガートがMission Controlへ第一報を送った。
「Okay, Houston, we’ve had a problem here.」
CapComのラウスマが聞き返す。
その後ラヴェルが、Main B Busで低電圧が発生したことを説明した。
映画『アポロ13』などによって「Houston, we have a problem」という現在形の表現が広く知られているが、NASAの通信記録に残る実際の言葉は「we’ve had a problem」だった。
しかも最初にこの言葉を発したのはラヴェルではなく、スワイガートである。
Main B Bus Undervoltとは何だったのか
ラヴェルが報告した「Main B Bus Undervolt」は、単に一つの機器の電池残量が少なくなったという意味ではない。
ApolloのCommand and Service Moduleには、主要な直流電力を各機器へ配る電源バスがある。
簡単に言えば、宇宙船内部の多数の装置へ電力を分配する主幹電源ラインである。
Main Bus B Undervoltは、その系統の電圧が規定値を下回ったことを示す警報だった。
電圧低下だけなら、一時的な負荷変動や電気系統の問題という可能性もある。
しかしApollo 13では、その背後で燃料電池と酸素供給系統が同時に失われ始めていた。
なぜ「酸素の事故」が電力事故になるのか
Apollo 13の異常を理解するためには、酸素タンクと電力の関係が重要になる。
Command and Service Moduleの主要電力源は燃料電池だった。
燃料電池では、サービスモジュールに搭載した水素と酸素を化学反応させて電力を作る。
概念的には、
水素 + 酸素 → 電気 + 水
という関係になる。
したがって酸素は、宇宙飛行士が呼吸するためだけに必要だったわけではない。
燃料電池へ酸素を供給できなくなれば、
- 電力を作れない
- 副生成物として得られる水も作れない
という問題が同時に発生する。
一つの酸素系統の故障が、生命維持、発電、水という複数の資源問題へ波及する。
これがApollo 13を単純な「酸素漏れ」で終わらせなかった理由だった。
55:55〜55:58|Mission Controlにも異常値が並び始める
スワイガートから第一報を受けたMission Controlでは、各担当管制官がそれぞれのテレメトリを確認していた。
問題は、計器の一部が故障によって不自然な値を示していたことである。
酸素タンク2番の圧力は測定下限側へ振り切れ、量の表示も信頼できない状態になった。
燃料電池1番と3番への酸素流量も低下する。
電圧警報は一度回復したように見えた後、再び低下した。
コンピューターの再起動も起きていた。
もし一つのセンサーだけがおかしいのであれば、センサー故障かもしれない。
しかし、
- 電源
- 燃料電池
- 酸素タンク
- 姿勢
- 通信
という別々の系統で異常が重なっていた。
Mission Controlは、「表示がおかしい」のではなく、宇宙船そのものに重大な故障が発生した可能性を考え始める。
乗員は最初、司令船と月着陸船のハッチを閉じようとした
大きな音を聞いた直後、乗員はOdysseyとAquariusをつなぐトンネルのハッチを閉鎖しようとした。
もし月着陸船側で何かが破裂したり、船内から空気が漏れていたりするなら、区画を分離することで司令船を守れる可能性がある。
つまり乗員側でも、この時点では異常の発生場所を特定できていない。
ハッチはうまく固定できなかったが、その後、船内気圧が急速に失われているわけではないことが分かる。
問題は客室の空気漏れではなかった。
窓の外に「何か」が流れていた
事故から十数分後。
決定的な観察をしたのはラヴェルだった。
窓の外を見ると、宇宙船後方から大量の物質が宇宙空間へ放出されているのが見えた。
ラヴェルはHoustonへ、何かが船外へ流出していると報告する。
ガスのように見えた。
これは、計器上の異常だけでは説明できない。
宇宙船から実際に何かが失われ続けている。
後の調査で、サービスモジュールの酸素タンク2番が破損し、その事故によって酸素タンク1番へつながる系統にも損傷が生じたことが分かる。
最後に残った酸素タンク1番の圧力も下がり続けていた。
Mission Controlにとって、本当の時間制限が見え始めた。
燃料電池1番と3番が失われた
酸素供給が断たれた燃料電池1番と3番は、配管内部に残っていた酸素を使いながら短時間だけ発電を続けた。
しかし、その酸素もなくなる。
2基の燃料電池は発電能力を失った。
残ったのは燃料電池2番だけだった。
だが、その燃料電池2番も酸素タンク1番から供給を受けている。
タンク1番の圧力は下がり続けていた。
NASAのMission Reportによれば、燃料電池2番も事故から約2時間後には停止することになる。
つまりMission Controlが見ていたのは、
「電力が少ない宇宙船」ではなく、「まもなく通常の発電能力そのものを失う宇宙船」
だった。
司令船Odysseyを使い続けることができなくなった
Odysseyには大気圏再突入用のバッテリーが搭載されていた。
しかし、ここでその電力を使い切ることはできない。
地球へ戻る最後の数時間には、Odysseyを再起動し、誘導、通信、生命維持、再突入に必要なシステムを作動させなければならないからである。
サービスモジュールからの通常電力が失われるなら、Odysseyを可能な限り早く停止し、再突入用バッテリーを保存する必要がある。
そこで、それまで「月へ降りる宇宙船」だったAquariusが急浮上する。
Aquariusには独立した、
- 電力
- 酸素
- 水
- 生命維持装置
- 通信
- 誘導装置
- 推進エンジン
があった。
本来は2人を短期間月面へ運ぶための設備である。
しかし、残された宇宙船の中で3人を生かし続けられる可能性があるのはAquariusしかなかった。
事故から約90分、「LM lifeboat」という言葉が現れる
事故発生から約90分。
酸素タンク1番の量がゼロへ向かって下がり続けるなか、Houstonから乗員へ方針が伝えられる。
Mission Controlは、月着陸船を「lifeboat(救命艇)」として使うことを考え始めていた。
管制官はAquariusを可能な限り早く起動し、通信、誘導、生命維持装置を確立するための手順作成に入った。
一方でOdysseyは、電力を温存するため停止へ向かう。
Apollo 13 Mission Reportでは、司令船は飛行開始から約58時間40分の時点でパワーダウンされ、月着陸船が地球帰還に必要な電力と消耗品を供給する状態へ移ったと記録されている。
月面着陸は、この時点で終わった
フラ・マウロへの月面着陸を続ける余地は、すでになかった。
Apollo 13はサービスモジュールの酸素を失い、司令船の主要電源も維持できない。
Aquariusに残された電力、酸素、水、推進剤を月面着陸へ使えば、3人を地球へ戻すための資源がなくなる。
さらに、地球へ戻るためには軌道そのものも修正しなければならなかった。
第2回で触れたように、Apollo 13はフラ・マウロへ着陸するため、すでに通常の自由帰還軌道から外れていた。
つまり「月面着陸をやめる」と決めただけでは帰れない。
残されたAquariusの降下用エンジンを使って、宇宙船全体を再び地球へ戻れる軌道へ移す必要があった。
事故発生時の課題は、わずか数時間のうちに、
- 酸素漏れの把握
- 電力喪失への対応
- Odysseyの停止
- Aquariusの起動
- 生命維持の移行
- 帰還軌道の再構築
へ拡大していた。
この時点でApollo 13は、完全に別のミッションになっていた。
事故発生直後の時系列
| 飛行時間(GET) | 主な出来事 |
|---|---|
| 55:52:58 | Mission Controlが極低温タンクの攪拌を指示 |
| 55:53:18 | 酸素タンク1番ファン作動 |
| 55:53:20 | 酸素タンク2番ファン作動 |
| 55:54:30 | 酸素タンク2番の量・温度などに異常な変化 |
| 55:54:53 | 機体に大きな異常。加速度変化、Main Bus B低電圧警報などが発生 |
| 55:55:20 | スワイガートが「Houston, we’ve had a problem here」と報告 |
| 55:55:35 | ラヴェルがMain B Bus Undervoltを報告 |
| 事故後数分 | 燃料電池1・3、酸素タンク、電源など複数系統の異常が明確になる |
| 事故後約13分 | ラヴェルが窓外へのガス状物質の放出を確認 |
| 事故後約90分 | Mission ControlがAquariusを救命艇として使う方針へ移行 |
| 約58:40 | Odysseyを大幅にパワーダウンし、Aquariusを生命維持の中心へ |
その瞬間、NASAは事故原因を知っていたのか
知らなかった。
これは重要な点である。
現在では「酸素タンク2番の事故」と分かっているため、55時間54分53秒以前の計器変化を見れば原因へ向かって一本の線を引くことができる。
しかし当時のMission Controlには、事故後に作成された詳細な時系列も、分解調査も、地上再現試験も存在しない。
利用できるのは、宇宙船から送られてくるテレメトリと乗員の報告だけだった。
しかも事故によってセンサー自体も故障し、一部は測定範囲外の値を示している。
Mission Controlが最初に行わなければならなかったのは、「事故原因を完全に解明すること」ではない。
残っている機能を確認し、これ以上何を失うのかを予測し、3人が生存できる構成へ宇宙船を切り替えることだった。
FACT CHECK|「Houston, we have a problem」は実際に言われた?
一般に知られている表現と、実際の通信には違いがある。
映画などで有名な表現
“Houston, we have a problem.”
NASAの通信記録
最初にスワイガートが、
“Okay, Houston, we’ve had a problem here.”
と報告した。
Houstonが聞き返した後、ラヴェルも、
“Houston, we’ve had a problem.”
と報告している。
意味として大きく異なるわけではないが、史実として区別するなら、実際の通信は過去完了形の「we’ve had」だった。
映画『アポロ13』でどのように変更されたのかは、第10回で詳しく扱う。
この夜に本当に起きていたこと
事故直後の乗員から見れば、最初に起きたのは「大きな音と電圧警報」だった。
Mission Controlから見れば、「複数のテレメトリが突然おかしくなった」ことだった。
しかし後の事故調査から振り返ると、サービスモジュールでは、より重大な連鎖が進んでいた。
酸素タンク2番内部で異常が発生し、タンクが破損。
その影響によってサービスモジュールの構造と酸素系統も損傷した。
酸素タンク1番からも酸素が失われる。
燃料電池へ酸素を供給できなくなる。
発電能力が失われる。
Odysseyを通常状態で使い続けられなくなる。
そしてAquariusが救命艇になる。
事故から数時間のうちに、この連鎖はほぼ不可逆になっていた。
まとめ|一つの警報が「帰還ミッション」へ変わるまで
1970年4月13日、Apollo 13では通常作業として極低温酸素タンクの攪拌が行われた。
その直後から酸素タンク2番の圧力、温度、量、電気系統に異常が現れ、55時間54分53秒ごろに宇宙船へ大きな衝撃が発生した。
約27秒後、ジャック・スワイガートがHoustonへ「we’ve had a problem」と報告する。
しかし、その時点ではまだ事故の全体像は見えていなかった。
時間が進むにつれ、燃料電池1番と3番を失い、酸素タンク1番の圧力も低下。ラヴェルは窓から宇宙空間へガスが流出しているのを確認した。
司令船Odysseyの通常電力は維持できない。
月面着陸は中止。
そしてMission Controlは、月着陸船Aquariusを「救命艇」として使う方針へ切り替えた。
Apollo 13の目的が「フラ・マウロへ着陸すること」から「3人を地球へ帰すこと」へ変わったのは、この数時間だった。
ただし、まだ一つの疑問が残る。
なぜ、通常の攪拌操作をしただけで酸素タンク2番は破壊されたのか。
その答えは宇宙空間ではなく、事故より何か月も前の製造・取り扱い・地上試験までさかのぼる必要がある。
CASE FILE 14|アポロ13号特集 全10回
- 第1回 アポロ13号とは?|月面着陸から「生還ミッション」へ変わった6日間
- 第2回 アポロ13号は何をするはずだったのか|3人の乗員とフラ・マウロ月面着陸計画
- 第3回 「Houston, we’ve had a problem」|アポロ13号で酸素タンクが爆発した夜【現在の記事】
- 第4回 なぜアポロ13号の酸素タンクは爆発したのか|地上試験から事故までを追う
- 第5回 月着陸船Aquariusはどう「救命艇」になったのか|壊れたOdysseyからの脱出
- 第6回 電力・水・CO2をどう切り詰めたのか|アポロ13号を生かした即席の生命維持策
- 第7回 アポロ13号はどう地球へ戻ったのか|月を回る自由帰還軌道とエンジン噴射
- 第8回 停止していたOdysseyを再起動せよ|アポロ13号、再突入から太平洋着水まで
- 第9回 アポロ13号事故は何を変えたのか|事故調査委員会の結論と酸素タンク再設計
- 第10回 映画『アポロ13』はどこまで実話なのか|人物・台詞・Mission Controlを史実と比較
出典・参考資料
-
NASA History Office「Detailed Chronology of Events Surrounding the Apollo 13 Accident」
タンク攪拌指示、ファン作動、各センサー値、55時間54分53秒付近の異常、最初の通信など、事故直前から直後の秒単位時系列の確認に使用。 -
NASA「Houston, We’ve Had a Problem」
テレビ中継後の事故、Mission Controlの初動、Aquariusを救命艇として使う判断、自由帰還軌道への移行方針の確認に使用。 -
Apollo 13 Mission Report(MSC-02680)
サービスモジュール酸素喪失、燃料電池の状態、司令船パワーダウン、月着陸船による生命維持、ミッション中止の技術的整理に使用。 -
NASA「Apollo 13: Mission Details」
事故後の燃料電池・酸素タンクの状態、船外へのガス放出、乗員の初動の確認に使用。 -
NASA「50 Years Ago: Apollo 13 Review Board Report」
事故後に確定した酸素タンク2番を中心とする故障経過と、事故時テレメトリの解釈を確認するために使用。
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資料について
本記事の秒単位の時刻は、NASA History Officeが公開しているApollo 13事故詳細時系列およびApollo 13 Mission Reportを基準にしています。時刻は打ち上げからの経過時間(Ground Elapsed Time / GET)です。
事故発生直後の乗員・Mission Controlが「その時点で把握していた情報」と、事故後のApollo 13 Review Boardが調査によって特定した事実を区別しています。酸素タンク2番内部で事故が成立した詳細な原因については、第4回で地上試験までさかのぼって扱います。